DETAIL
ポーランド北東部の小さな村、ヤノフ村の伝統的な織物です。
18世紀から村の女性達が代々受け継いできたこの二重織りの織物は、羊毛を洗い糸車で糸を紡いで、大きな織り機を使って手織りで作られてきました。
図案集や作り方の手引書もないヤノフ村の織物は、織り手が完成図を頭の中でイメージし、織りながら作っていく、それぞれの織り手独自の織物です。
モチーフには、ポーランドの森の動物達や、伝統的な花や木々、やさしく素朴な村の生活が生き生きと描かれています。
途方も無い時間をかけてつくる織物には手仕事の魅力と温かみがたっぷり詰まっていますが、残念ながら現在この織物を織ることができる人は数える程しかいません。
こちらの織物は、村の方から屋根裏部屋に保管されていたと預かった「作者不明」の織物。
使われている手紡ぎ糸と染色の感じから、少なくとも50年以上前に織られたものだと思われます。
フリンジが結わえられずにプレスされているのも、当時の特徴です。
手紡ぎの糸は湿気を吸い膨張していて、手紡ぎ糸の織物に特徴的な凹凸のある風合いをもたらしています。
手仕事が生きていて、経年により変化をしていく様が分かる貴重な1枚です。
新品ですが、手織りの織物ですので多少の歪みなどはございます。
また二重織りは、表裏2面に経糸をはり、緯糸を交替で織って作られた複雑な織物です。
写真ではこの微妙な色合いが再現できていないと思いますが、ご了承くださいませ。
小さな織りミスがある場合もございますが、手織りの味としてお楽しみください。
サイズ:約 横77cm×縦38cm