DETAIL
型に溶かしたガラスを流し込み圧をかけて成型するプレスガラスという手法で作られた小物入れです。
どっしり重いプレスガラスならではの重量感と、厚みのあるガラスの質感がとても魅力的です。
1930年代に誕生した鉱石マラカイトを模して作られた不透明なマーブルガラスは、「マラカイトガラス」と呼ばれてボヘミア地方独特の色として高く評価されていました。
こちらはそのマラカイトガラスの仲間として生まれた色で、「アメジストガラス」と呼ばれているカラーです。
製造時のガラスの流し込み具合で一つ一つ色の出方が微妙に異なるところも魅力です。
同じ手法で現在も製造することが可能なため、製造年をはっきりと特定することは難しいのですが、こちらはおそらく1960年代に製造されたものだと思います。
こちらの小物入れは、フタには2人の女性が、下部にはぐるりと3人の女性が描かれています。
1932年にフランチシェク・パゾウレックがデザインした形を共産主義時代に復刻したものだと思われます。
使用感はあまりありませんが、蓋の縁に細かなカケが多々ございます。
手に持っている写真、小指のあたりにあるプレス型の接合部分に多少隙間が開いていて、その部分が少し凹んでカケのようになっていますが製造時にできたものだと思われます。
古いものならではの味としてお楽しみください。
サイズ:約 蓋直径9.5cm×高さ5.8cm