DETAIL
チェコで1930年代ごろまで使われていた陶器製のコースターです。
ビールの消費量が世界一と言われるチェコには、ホスポダと呼ばれるビアホールがいくつもあり
そこでビールを飲みながら延々と談義する…と言うのが、チェコ人らしい楽しい夜の過ごし方です。
この陶器のコースターは、そういったホスポダで使われていたもの。
今では紙製のコースターが主流ですが、かつてはこの陶器のコースターにビールジョッキを置き、
置くときにコースターの縁に鉛筆で線を書くことで何杯目かを管理していたそうです。
洗えば鉛筆の線は消えますので、何度でも使えたのでしょう。
厚みのある陶器で作られていて、当時のホスポダでガシガシ使われていたんだろうなと思います。
この陶器のコースターは、イジー・トゥルンカが制作した「善良な兵士シュヴェイク」のアニメーションにも登場しています。
ポストカードにも登場していますので、画像を掲載しました。
トゥルンカがこのアニメーションを発表したのは1954年ですので、50年代には紙製コースターの方が主流だったと思うのですが
シュヴェイクのお話は第一次世界大戦の頃という設定ですので、それを考えての事でしょうか。
トゥルンカの人形アニメーションがいかに細部まで作りこまれているかというのが分かります。
古いものですので、経年による汚れや傷みがございます。
手作りで作られていたようで、形に歪みがございます。
また、水滴が内側にたまるようお花のよう形にくぼみがあるのですが、
その部分にジョッキをガンガン置くのでどれも必ず傷んでいます。
カケなどもございますが、味としお楽しみください。
サイズ:約 直径11.2cm×厚み1.7cm