18世紀から村の女性達が代々受け継いできたこの二重織りの織物は、羊毛を洗い糸車で糸を紡いで、
大きな織り機を使って手織りで作られてきました。
図案集や作り方の手引書もないヤノフ村の織物は、織り手が完成図を頭の中でイメージし、
織りながら作っていく、それぞれの織り手独自の織物です。
モチーフには、ポーランドの森の動物達や、伝統的な花や木々、やさしく素朴な村の生活が
生き生きと描かれています。
途方も無い時間をかけてつくる織物には手仕事の魅力と温かみがたっぷり詰まっていますが、
残念ながら現在この織物を織ることができる人は数える程しかいません。
こちらの織物を織ってくださったのは、そのうちの一人、ルドガルダ・シエンコさん。
一枚の織物の中に幾何学模様と動物柄が複雑に入り混じっています。
70歳を超えた今なお、この複雑な模様をきっちりと左右対称に仕上げることができるルドガルダさんは
素晴らしい織り手さんだということがこの一枚から伝わります。
こちらはその織物を使って作られたクッションカバーです。
織物のサイズに合わせて縫製されていますので、正確な正方形ではありませんが
味としてお楽しみください。
中身を入れず、椅子の座面へそのまま置いて使われる方も多いです。
新品ですが、手作りのクッションカバーですので多少の誤差や歪みはお許しください。
また織物部分は二重織りになっており、表裏2面に経糸をはり、横糸を交替で織って作られています。
写真ではこの微妙な色合いが再現できていないと思いますが、ご了承くださいませ。
織物には経糸に生成りと黒色の糸が、横糸には生成りとえんじ色の糸が使われています。
裏面は少し光沢のある化繊混の生地です。
サイズ:約 40cm×40cm